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1号(2002年8月) 健科研リポート | 兵庫県立健康生活科学研究所 健康科学研究センター

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Academic year: 2018

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(1)

平成14年8月 第1号

兵庫県立健康環境科学研究センター

健環研リポート

Repo t of the Hy go Prefectural Institute of Publi Health and Environmental Sciences

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《目次》 第1頁 健環研リポートの発行にあたって 第2頁 兵庫県における死因別死亡の地域特性

第3頁 JICAが当研究センターを国際協力功労者として表彰 第4頁 研究センターの動き

旧衛生研究所(神戸市兵庫区) 旧公害研究所(神戸市須磨区)

健環研リポートの発行にあたって

所長

川村 隆

兵庫県立健康環境科学研究センターは、県民の 安全で安心な生活環境を支える機能を充実強化す るため、兵庫県立衛生研究所と公害研究所が再編 統合され、人、環境・生態系を一体的に取り扱い、 県の保健衛生・環境行政を科学的かつ技術的に支 援する中核機関として平成14年4月1日に発足 しました。

当研究センターは健康、環境に関する問題が複 雑・多様化する中で、両研究所の技術、経験、マ ンパワー、機器等を総合的に活用し、人の健康や 環境に及ぼす影響に関する調査研究を一体的に実 施する体制を整備しました。

感染症、毒物劇物による健康危機や不測の環境 汚染事故発生時において、試験検査等で中心的な 役割を果たすとともに、平時より危機に備え、よ り迅速かつ適切な検査手法を開発するなど、県庁

の各課、健康福祉事務所等と一体となり危機管理 への支援機能の強化を図りました。

また、研究所内外における研究成果や健康、環 境に関する専門的な情報を収集、分析し、健康福 祉事務所等に対して情報提供を行うとともに、県 民の理解促進に向けて健康、環境に関する情報を 分かりやすく提供します。

県民の皆様に当研究センターの役割に対する理 解をより深めていただくとともに、公衆衛生や環 境問題に携わる方々に有用な専門情報を提供して いきたいと思っております。

衛研リポートは第 34 号をもって終了し、新た に本紙「健環研リポート」が皆様の知識向上の一 助となりますようご愛読いただき、ご活用くださ いますようお願い申し上げます。

(2)

-健環研リポートNo.1

兵庫県における死因別死亡の地域特性

我が国の平均寿命は現在世界の最高水準に達しま した。しかし、人口の急速な高齢化とともに、がん、 心臓病、脳卒中などの生活習慣病や、痴呆、寝たき りなどの要介護者も増加しており、深刻な社会問題 となっています。このため国は、壮年期死亡の減少、 健康寿命の延伸、生活の質の向上を目的とした「21 世紀における国民健康づくり運動(健康日本 21)」 を定め、強力に推進しています。「健康日本21」は 生活習慣の改善による健康増進・発病予防を重視し た運動で、健康づくりに関する様々な目標を設定し て、その達成度を評価しながら 2010年度まで続け られます。

この健康づくり運動を、兵庫県は、個人の主体的 な健康づくりを社会全体として支援する「健康ひょ うご21県民運動」として推進しています。運動のね らいは「県民の健康的な生活習慣の確立」ですが、 これを実現するためには、健康に関する地域の課題 を正確に把握し、優先すべき施策を根拠に基づいて 選択し、その結果を評価して新たな施策に結びつけ るという、一連のプロセスが必要となります。そし てこのためには、健康に関連する指標を継続的に収 集し、解析・評価するためのシステムが必要です。

企画情報部の研究課題「県民の健康に関する疫学

指標と生活習慣等の要因の関連性」では、人口動態 統計、国勢調査、町ぐるみ検診、学校保健統計等の データを継続的に収集し、「健康づくり」に関するデ ータベースとして再構築します。そして、このデー タベースを解析して、死因別死亡など健康に関連す る指標の経年変化、地域特性、人の年代別特性など を求めます。このような解析から、兵庫県では肝臓 がんや交通事故による死亡が、全国平均に比して高 いことが明らかになっています。

下図は、兵庫県における肝臓がんによる死亡の地 域特性を示しています。死亡は加齢とともに増加す るため、人口あたりの死亡数(=死亡率)は高齢者 割合の高い地域で高くなります。このため、図では 標準化死亡比という指標を用いています。標準化死 亡比とは、その地域の年齢階級毎の死亡率が全国と 同じだとしたら何人死亡するかを計算し(=期待死 亡数を求める)、実際の死亡数が期待死亡数の何倍に なるかを計算した値です。図から、肝臓がんの標準 化死亡比は、男女とも主に瀬戸内海に隣接する地域 で高いことが分かります。

本研究では、このような解析の他に、生活習慣と 健康関連指標の関係を明らかにし、「健康づくり」施 策の根拠となる情報を作ることも計画しています。 (企画情報部 沖 典男)

男 女

標準化死亡比

1.4∼

1.1∼

0.9∼ 0.6∼

0.6未満

兵庫県における肝臓がんによる死亡の地域特性(1996∼2000 年)

(3)

-健環研リポートNo.1

J IC A

が当研究センターを国際協力功労者として表彰

国際協力事業団(JICA)では毎年8月1日の事業 団設立記念式典において、JICA が行う国際協力 事業に貢献し、または長年にわたって協力し特に 功績があったと認められる個人や団体を国際協力 功労者として表彰していますが、今年度は当研究 センター(旧公害研究所、現須磨庁舎)が団体とし て表彰されました。

(表彰式でJICA総裁と記念撮影)

当研究センターでは、JICAが実施している「閉 鎖性海域の水環境管理技術」コースを平成2年か ら13年間、「酸性雨のモニタリングと対策技術」 コースを平成9年から5年間、「環境負荷物質分 析技術」コースを平成10年から4年間、研修実 施機関として協力してきました。

「閉鎖性海域の水環境管理技術」研修の目的は、 日本最大の閉鎖性海域である瀬戸内海での赤潮対 策などの経験を踏まえ、途上国における閉鎖性海 域で、環境保全対策が効果的に実施できる人材を 育てることです。

(酸性雨の影響を調べる土壌調査)

「酸性雨のモニタリングと対策技術」研修の目 的は、東アジア地域での経済発展等に伴う酸性雨 による環境悪化を防ぐため、この地域に酸性雨監 視網(EANET)を構築し、技術的基盤を整備するこ とです。

「環境負荷物質分析技術」研修の目的は、農薬 や環境ホルモンを分析する技術の移転が中心です が、さらに大気汚染物質の測定法や環境修復技術、 水質汚濁物質の測定法も研修しています。

須磨庁舎では大気環境部が大気汚染、水質環境 部が水質汚濁、安全科学部が有害物質と土壌汚染 を主に所掌して、JICA 集団研修の実施に協力し ています。さらに、時間外や休日にも公私にわた り研修員の世話をしており、帰国後も研修員の質 問に丁寧に対応しているなど、熱心に研修員を受 け入れ、研修員からの厚い信頼を得たことが評価 されたようです。JICA兵庫国際センター(HIC) の分野特性の一つの柱は環境管理分野の研修です が、その実施にあたり、今や当所は不可欠の存在 と な っ て お り 、 す で に 受 け 入 れ た 研 修 員 の 数 も

150 名を越えており、JICA 研修員受け入れ事業 へ大きく貢献しています。

(当研究センターでの研修風景)

この他にも「酸性雨研修」ではこれを支援する ため、当研究センター研究員がインドネシア、ベ トナム、マレーシアやラオス等に赴き、現地指導 や現地調査を行っています。

(大気環境部 玉置 元則)

(4)

健環研リポートNo.1

研究センターの動き

平成14年4月1日、県立衛生研究所[兵庫]と県立公害研究所[須磨]が再編統合され県立健康環 境科学研究センターになりました。

研 究 部 の 業 務 概 要

企画情報部 [兵庫]

078-511-6740

研究業務の企画調整、健康・環境危機管理の対応窓口業務、公衆衛生・環境に関する情 報の収集・解析・提供、疫学的調査研究、健康福祉事務所等の職員研修・指導、食品検 査施設の精度管理(GLP)の信頼性確保に関する業務

感染症部 [兵庫]

078-511-6771

感染症による健康危機管理(病原体検索と感染源・感染経路の解明)、病原細菌、病原 ウイルス及び病原原虫の試験研究、食品の病原体汚染調査、感染症発生動向調査におけ る病原体検索、地方感染症情報センターに係る業務

健康科学部 [兵庫]

078-511-6827

食品中の残留農薬、食品添加物、残留医薬品、遺伝子組換え食品の試験研究、医薬品・ 衛生材料等、容器包装・洗浄剤の試験検査、花粉・室内空気汚染・ダニ対策等の健康に 関する調査研究、食品中の毒物・劇物混入等健康危機管理に関する業務

安全科学部 [須磨]

078-735-6914

ダイオキシン類、有害化学物質、外因性内分泌かく乱物質に関する調査研究、有害化学 物質の排出・移動(PRTR)と環境モニタリングデータとの整合性等に関する調査研究、 環境汚染事故に対する危機管理、特別管理産業廃棄物等の監視

水質環境部 [須磨]

078-735-6921

公共用水域の水質等の調査・研究、工場立入調査、栄養塩削減指導調査、山林、農地等 からの汚濁負荷量流出機構に関する研究、瀬戸内海沿岸の環境浄化能・汚濁蓄積特性の 評価に関する研究、環境汚染事故に対する危機管理

[兵庫]

078-511-6859

水道水質試験分析、水道水質検査の制度管理、水道水および原水の消毒副生成物・環境 ホルモン・農薬・金属・その他の化学物質に関する調査研究、飲料水健康危機管理に関 する業務、県内温泉の試験分析および調査研究

大気環境部 [須磨]

078-735-6928

大気汚染物質(窒素酸化物、二酸化硫黄、光化学オキシダント、浮遊粒子状物質等)及 び酸性雨、二酸化炭素、フロン等の地球規模環境問題の調査研究、環境汚染事故に対す る危機管理、悪臭、騒音・振動の測定調査

[兵庫]

078-511-6864

環境放射能分析、輸入食品の放射能調査

現在庁舎は[兵庫]と[須磨]に分かれていますが、相互に連携しながら県民の安心・安全確保の要望 に応えていく所存です。

(上記の電話番号はダイアルイン番号です。各研究部にご用の時はこの番号にお願いします。)

発行

兵庫県立健康環境科学研究センター

URL http://www.iph.pref.hyogo.jp/

[兵庫]〒652-0032 神戸市兵庫区荒田町2丁目1番29号 TEL (078)511-6640(総務課)

FAX (078)531-7080

[須磨]〒654-0037 神戸市須磨区行平町3丁目1番27号 TEL (078)735-6911(総務課)

FAX (078)735-7817

イ ン タ ー ネ ッ ト で 、 健 康 や 環 境 に 関 す る 情 報 や 健 康 環 境 科 学 研 究 セ ン タ ー が 発 行 し た 衛 研 リ ポ ー ト (No.18~)を入手できます。健環研リポートではみなさまからのご意見、ご感想をおまちしています。 (このリポートは再生紙を使用しています)

14県P2-016A4

参照

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